『採血に関するこばなし』

こんにちは、獣医師の 中西 亮太 です。

 

 

先日、西宮北口の献血ルームに行ってきました。

献血には学生時代から定期的に通っているのですが、最近の献血ルームは内装がとてもオシャレです。

 

 

(にしきた献血ルームHPより内装写真を拝借)

 

 

 

献血後は献血ルームでしばらく安静にする時間があるのですが、その時間はジュースやお菓子が無料で漫画も読み放題!

オシャレなカフェを無料で堪能している気分になれるのでおすすめです。

関西ではまだ西宮北口の献血ルームしか行ったことがないので、もしおすすめの献血ルームをご存知の方がいらっしゃいましたら診察時にぜひ教えてください。

 

 

さて、今回は献血にちなんで、採血に関する小話をしたいと思います。

 

血液検査をご提案した時に、飼い主様から「採血して貧血になったりしないんですか?」というご質問をいただくことがあります。

確かに、我々よりもはるかに体格の小さいワンちゃん、猫ちゃんから採血をする、特に具合が悪い時など頻繁に採血を行う時はそれが原因で貧血にならないか心配される方もいらっしゃると思います。

しかし、結論から申し上げますと採血によって貧血になる可能性はありません。

 

ワンちゃん、猫ちゃんの体の中で血液が占める割合ですが、

犬:体重の約8〜9 %

猫:体重の約6 %

と言われています。

5 kgのワンちゃんであれば約400〜450 ml、3 kgの猫ちゃんであれば約180 mlということになります。

 

採血量は検査項目の数によって異なりますがおよそ0.5〜5 mlで平均は2 mlぐらいです。

3 kgの猫ちゃんを例にすると身体の血液のうち、約1 %を検査に使用することになります。

 

一般的に血液の3分の1、つまり33 %を失うと命の危険が及ぶと言われていますので、採血が身体に大きな影響を与えることはありません。

血液量は半日〜2日程で回復しますので、例え毎日採血をしたとしても重篤な貧血になることはありません。

 

ちなみに人間の血液量は体重の約8%と言われています。

私の場合、血液量は約6000 mlということになります。

献血では一般的に400 mLの採血を実施していますが、これは割合にすると血液量の約7 %です。

計算上は猫ちゃんの約7倍の血液を失っていることになりますが、特にふらついたりといった症状が出たことはありません

(※あくまで個人の感想です)

 

 

今回の内容を見ていただき、血液検査に対するご不安が払拭されましたら幸いです!

 

 

当院では7月より健康診断をリニューアルしました。

より健康診断を身近に感じていただき、1頭でも多くのワンちゃん、猫ちゃんがご家族様と長く健康に暮らしていただきたいという思いから、

様々なコースをご用意致しました!

健康診断をご検討の方はぜひ当院までご相談ください。

 

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