『手作りご飯』

こんにちは、獣医師の畔柳です。

今回はワンちゃん・ねこちゃんの手作りご飯についてお話したいと思います。

様々な理由から、市販のドッグフード・キャットフードではなく、おうちの手作りご飯を与えておられる方もいらっしゃると思います。

また、これから手作りご飯を頑張ろう！と思われている方にとっても、ご参考になれば幸いです。

まず市販のフードには色々な種類がありますが、主食として食べるものは総合栄養食でないといけません。

なぜかというと、総合栄養食はそれのみで全ての栄養が完璧なバランスで取れるように設計された、素晴らしく便利なフードだからです。

総合栄養食ではなく、一般食、と記載されているフードだけ与えていると、何かしらの栄養素が足りず、段々と身体に支障をきたします。

ご家庭で手作りご飯を作る場合も、上記のことを踏まえた上で、作ってあげる必要があります。

栄養バランスが偏ることなく、総合栄養食のような手作りご飯…

実は、そのようなご飯を用意することは不可能と言われています。

要は、毎日これだけ食べていればOK！なご飯ということなので…。

カルシウムなどのサプリメントを用いずに、総合栄養食並みに栄養バランスが整ったご飯を作ることは、至難の業です。

なんだか辛いことですが、手作りご飯を長期間食べたことで亜鉛やビタミンが足りず、または過剰に摂取することで、皮膚などにトラブルを起こす例も少なくありません。

じゃあ手作りご飯はやめた方がいいのか？と言うとそうではなく、ある工夫が必要となります。

それはズバリ、人間のように様々な、ほんっとうに様々な食材を用いること！

殆どの人は毎日の食事の中で、大まかな栄養バランスは考えても、どの栄養素がどれだけ入っていて…といちいち計算などしません。

それでも大体の人が健康でいられるのは、日々様々な食材を口にしているからです。

5年間毎日毎食同じメニューを食べ続けている人って、そうそういませんよね。

ですが、ワンちゃん・ねこちゃんの手作りご飯となると、途端にレパートリーが少なくなる場合があります。

同じメニューでも文句を言わずに食べてくれることも一因として考えられますが、タンパク質は基本的に鶏肉、野菜は冷蔵庫の事情によりちょこっと変えて…なんてことも多い印象です。

それではどうしてもバランスが崩れてしまいます。

ですので、手作りご飯を与える際は、炭水化物、タンパク質、脂質の内容を変えながら、旬のものも取り入れたりと、とにかく色々な食材を使って頂きたいと思います。

手作りご飯について何かお困りのことがございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。

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