『毛の検査』
こんにちは、獣医師の畔柳(くろやなぎ)です。
今日は皮膚検査の一つ、毛検査について紹介させて頂きます。
動物の皮膚が痒い、毛が抜けた、などの症状で来院された際、写真のような道具で毛を引き抜くことがあります。
ハサミのようですが、これは鉗子といって、先端のギザギザで目的のものをガッチリ挟んで掴むもの。
これで毛をしっかり挟み、引っこ抜くわけです。
毛が抜けたから診察に来たのに、さらに毛を抜くの?と、驚かれる飼い主様もいらっしゃるかもしれません。
抜いた毛は、顕微鏡で細かくチェックします。
毛の構造はおかしくないか?
真菌(カビ)が生えていないか?
寄生虫はいないかな?
毛の生え変わる周期は大丈夫かな?
などなど…
どれも痒み、抜け毛などの原因になるので、絶対に必要になる、大切な検査なのです。
ですが、毛を引き抜くと言うのはやはり抵抗があるもの…。
動物も診察台の上で緊張しているので、いつもより刺激を敏感に感じてしまう子もいます。
できるだけ痛くないように…と願いつつ、手加減すると、簡単に抜ける毛(休止期毛)しか抜けず、正しい判断ができないこともあるので、この検査では心を鬼にして!しっかり抜かせて頂きます。
検査が終わったら、よく頑張ったね~!!と、沢山褒めてあげてくださいね!